視覚障がい者が安心して利用できる施設になっているかをチェック!

杉並・生活者ネットワーク福祉部会では昨年11月にリニューアルオープンした西荻地域区民センターのバリアフリーチェックを全盲の当事者のご協力を得て1月5日実施。視覚障がい者が一人で訪れても安心して利用できる施設であるかがチェックポイントです。

バス停からの導線はどうか、出入口や館内見取り図(触知案内図)、エレベーター、階段、トイレ、集会室、受付スタッフなど、当事者の方に自由に動いてもらって、それぞれのあり方についてじっくり点検してきました。

杉並区ではウェルファーム杉並を建設した際に、障がい者団体から不備を指摘されたことを受け、施設改修の設計時に障がい者団体の方々から意見をもらい、その意見を踏まえたチェックリストを活用して設計や工事を行うようにしていると先の決算特別委員会での私の質問に対する答弁で確認しています。しかしながら、実際に当事者にチェックをしてもらうと、やはり不備はたくさんありました。改めて、区の設計のあり方について確認する必要があります。

今回のチェックで指摘された箇所は、細かいものも含めれば20項目以上に。私たちにとってもたくさんの気づきになりました。しかし、新築ではない場合、元々の建物の構造的な制約もあるため、全てをやり直すことは難しく、また、必要性が低い部分もあるため、重点的なやり直し以外は次の施設改修の設計に活かしていってほしいと思い、区にも全ての項目を報告しました。

当事者の立場になって、“こうだったらいいのに”を一緒に確認して感じたことは、施設の出入口や受付、エレベーター、トイレの場所などを音で知らせる重要性、施設の入口にわかりやすくインターフォンを設置し、案内をしてくれる受付スタッフを呼べるようになっていたら、大方の課題は解決するとの結論に至りました。西荻地域区民センターの場合、2か所の出入口が受付から見えない構造だからこそ、その必要性を強く思いました。また、受付スタッフの方からも障がい当事者との接し方に戸惑うことがあるというお話を聞き、その戸惑いを解消するための当事者との交流や研修も必要だと感じました。そして、どの区立施設に行っても同じように利用の仕方が統一されているというのも重要な要素ではないでしょうか。今後も誰もが安心して利用できる施設づくりを提案していきたいと思います。