香り長持ちをエチケットだと思っていませんか?

日本石鹸洗剤工業会前にて

柔軟剤や合成洗剤、消臭剤などの強い香りにより、吐き気やめまい、頭痛等の症状に悩まされている方が増えているという問題。生活者ネットワークでは、この問題に継続的に取り組んでおり、昨年の第4回定例議会の一般質問でも取り上げたところです。この間、杉並区では消費者センターのホームページの相談情報欄に配慮を呼びかけるメッセージの掲載やポスターのリンクなどの対応をしていただいています。また、区内保育園にポスターを配布して、掲示をお願いしたという答弁を得ましたが、実際に掲示されているかを確認しなければなりません。しかし、なぜ、このような問題が起こっているのか、堂々と香り付き製品が売られている以上、この問題は無くならないと考えています。日常的に使われるため、被害が拡大しており、これは単なる香りの好みの問題ではなく、学校や職場、電車内等の日常生活の中で化学物質に暴露し続けることに起因していると言われています。化学物質過敏症は花粉症のように、その人の許容量を超えると発症してしまうようで、誰にでも起こり得るものです。化学物質から逃れることがもはやできない現代において、いかに不必要な化学物質をなくしていくかがとても重要です。

●人にも環境にも悪さをするマイクロカプセル

香り長持ちを謳った商品はマイクロカプセルといった目には見えないほどの微細な素材で香料を包み込み、洗濯によって服などに付着し、ちょっとした刺激や体温の上昇によって壊れてはじけるしくみになっています。繊維の奥まで入り込み、刺激がなければ何週間も何年も香りの粒が残ることから、香り長持ちといわれています。この微細なマイクロカプセルは空気中にも漂い、私たちは知らず知らずのうちにそれを吸い込み肺に取り込んでしまっています。また、人体への影響だけでなく、洗濯機の排水溝から川へ海へと流れ、マイクロプラスチックの海洋汚染の原因にもなっています。そのため、このマイクロカプセルを使用した製品をやめてほしいとメーカーに訴える署名活動を昨年の10月より全国で展開してきました。

●STOP!マイクロカプセル香害の署名をメーカーに提出

私が参加する「香害をなくす議員の会(以下議員の会)」は現在119名の全国の地方議員等が名を連ねていますが、その「議員の会」と日本消費者連盟による「香害をなくす連絡会」、香害や化学物質による被害者と支援者による「カナリア・ネットワーク全国」が共同で香りを長続きさせる製法をやめるよう求めるオンライン及び紙による署名活動を行い、8889筆の署名を1月22日、業界団体である日本石鹸洗剤工業会とメーカー2社(花王・ライオン)に届けてきました。当日は北海道旭川市や大阪吹田市、兵庫県宝塚市からも駆けつけた議員等14名が参加しました。事前のアポとりの段階では面会拒否をされていましたが、メーカーへの提出を前提に署名を寄せてくださった多くの方々に対する責任として、それぞれに出向き署名を受け取ってもらいました。事務の方、総務の担当、お客様対応担当とそれぞれに出てこられた方は違いましたが、私たちの思いを議員の会代表からお話をさせてもらい、受け取ってもらうことができたことは良かったと思います。しかし、別日で行ったP&G社は担当者すら出てこず、署名を届けることができなかったとの報告を受け、とても残念に思いました。

EUなどに比べ基準が緩い日本。メーカーは基準に則って製造しているのだから、何が悪いと思っているかもしれませんが、体調不良によって、その人の人生を左右するほどの影響を与えているという現実を見ないふりをしないでほしいと思います。