がんばる先生のためのブックフェア

子どもの未来社の担当の方と(2022.08.06)

杉並区内の学校における特別支援教育の現場で活用する書籍について、類書も多い中で選書に苦労している先生方のために、8社の出版社の協力により、実際の書籍の展示案内をする企画”本の力で教室に元気を!!“~がんばる先生のためのブックフェア~と題する企画に参加してきました。東京都書店商業組合中野杉並支部に所属する書店で結成した「特別支援教育ブックフェアの会」の主催です。

性教育やジェンダー、LGBT、エコロジー、野菜や果物の栽培など特別支援の教材が各出版社ごとに展示され、様々なジャンルで多くの教材があることにまず驚きました。思わず手に取りたくなる本もたくさんありましたが、先生方もどれを選ぶか迷ってしまいそう。

初めての取組みでしたが、より多くの先生方に参加してほしい企画でした。毎年、恒例になったら良いなと思いましたし、先生同士の情報交換の場も今後できてくると良いのではないかと感じました。

当日はトーク会もあり、特別支援教育に携わる「もあふるオンライン教育実習プログラム」の共同代表の竹之内大輝さんと運営メンバーの奈良佳織さんから性教育の取組みについてのお話、また、「むさしの児童文化協会」の橋爪邦子さんからは話を集中して聞くことができ、自分から表現できる子どもの育ちについてお話をしていただきました。特に、性教育についてはとても遅れている日本。昨年の4月に文科省が試験的に始めた「生命の安全教育」は自分の体を大切にすることや性暴力に対する正しい認識を身につけることで、子どもが性暴力の被害者や加害者、そして傍観者になることを防いでいこうという教育プログラムにより、少しは性教育がすすむのかと期待もしました。しかし、性暴力についての教育なのに、性交については教えられないという「はどめ規定」というものがあり、何ともちぐはぐなことが起こっています。もっと子どもを信じて、包み隠さず正しい知識を伝えることこそが「生命の安全教育」ではないでしょうか。ネット上にあふれる間違った情報で子どもたちが傷つかないためにも性教育の推進は喫緊の課題だと感じています。