市民主体のまちづくり型福祉が動き出している!①
昨年12月の半ばに豊島区と豊島区民社会福祉協議会が主催する「コミュニティソーシャルワーク・フォーラム」に参加しました。1年半ほど前に生活者ネットワークのメンバーで豊島区のコミュニティソーシャルワーカー(CSW)の取り組みを聞きに豊島区を訪れたこともあり、その後の様子が気になっての参加でした。
豊島区では2009年度から社協におけるモデル事業としてCSW事業を展開しており、現在では22の小学校区ごとにある地域の交流拠点「区民ひろば」にCSWが配置されています。「区民ひろば」はことぶきの家(高齢者デイ)や児童館だったところを2006年度から年齢を問わず誰もが参加でき、地域住民の交流を深める役割をもつ地域コミュニティづくりのための施設として順次再編され、2017年度には22地域26カ所の区民ひろばが設置されています。地域という身近な拠点に乳児から児童、障がい者、高齢者、さらには生活困窮者までに対応する機能として相談支援活動・地域支援活動・地域のネットワークづくりをCSWがコーディネートしていくもの。これまでの制度に人を合わせるから人に合わせて支援を組み立てていくという、縦割り行政を乗り越える取り組みにとても共感します。
なぜ、CSWの存在が必要となってきたのかといえば、核家族化、ひとり親世帯の増加、地域のつながりの希薄化など家族や社会のあり方が大きく変わり、高齢者介護や障がい者福祉、子育て支援、生活困窮など様々な分野における支援力が低下してきている状況があります。また、ひとりの人や一つの家族が抱える問題が様々に絡み合い複雑化しているという背景もあります。これまでの縦割りでは解決できない問題が浮上してきて、これは杉並区においても同様の課題となっています。