高校生パワーが素敵です!
19日(日)16:00、東池袋にある「ひがいけポンド」の1階で高校生がプロデュ―スするカフェがあるというので行ってきました。高校生向けの大学受験指導を行っているNPO法人テラコヤがバックアップしています。私がそのNPOと出会ったのは今年の2月の草の根市民基金ぐらん助成の公開選考会。大学生がボランティアで高校生に学習支援をするのがメインの活動で、高校生対象の取組みは他ではほとんど見当たらないと言います。「お金はないけれど、夢を叶えるために大学受験を頑張りたい!」、そんな高校生を応援すべく、企業の会議室や定休日のカフェを借りて「カフェ塾テラコヤ」を行っているユニークな団体です。昨年の4月に設立され、今年の1月に法人化したばかり。
●塾からカフェへ
テラコヤに通う高校生の発案で月に2回、課外授業的にシェアスペース「ひがいけポンド」を借りて、今年の4月からカフェを開いてきて、その様子を見てほしいとNPOから視察のお声かけを頂いたのです。元造幣局だったところを公園にした「イケ・サンパーク」と目と鼻の先にあり、訪れた日は大勢のお客さんで賑わっていました。
高校生が作ってくれたドリンクをいただきながら、代表の前田さんやスタッフの方、高校生のお話を伺いました。いきいきと語る高校生の姿がとても印象的でした。カフェ塾テラコヤに来ていた高校生が、コロナで学校行事もなくなり、大学入試でアピールすることも少なくなり、何かできないかと検討し、主体的に活動や出会いを広げる場として行き着いたのがテラコヤカフェだったそうです。カフェは高校生に身近で、マーケティングやメニュー開発、価格設定や損益計算、広報宣伝など、学校ではなかなか学べない社会学習ができると言います。前田さんは文化祭と一般のカフェの中間をやらせたかったと。高校生もテラコヤのスタッフは「これやりたい、あれやりたい」と言ったら、「それいいね、やってみたら」と否定せず背中を押してくれることがうれしいと。だから、気軽に相談もできる。カフェは月に2回でも、毎週火曜日はみんなでミーティングをして、カフェ運営の振り返りやメニュー開発、材料調達などの打ち合わせを行うそうで、高校生の主体性や自立心を育むまなざしの中で活動できる高校生がうらやましくも思えました。
●大学生から高校生、高校生から中学生へ
そして、カフェだけでなく、今度は高校生が中学生に学習支援する「カフェ塾テラコヤ 中等部」を開設するらしいです。次から次と発展していくパワーはすごいです。そして、一期生は全員大学に合格でき、さらに、教える側で参加している、この循環も素晴らしいし、最近では地方の教育格差を是正すべく現地企業のオフィスを借りて行うテラコヤと池袋のテラコヤをオンラインでつないで大学生がフォローアップする取組みも始めるようです。
中高生の居場所の運営にも参考になる取組みがあり、杉並区でも模索できないかと頭を巡らせました。この日は地元豊島・生活者ネットワークの仲間も一緒に参加し、日ごろから交流している人物とも出会うなど、人・コトがつながり、それぞれに実りのある有意義な時間を過ごせたこと、前田さんをはじめスタッフや高校生の皆さんには感謝です!!