【奥田雅子は実現します②】 ケアラー支援の巻~その2~
ケアラー(=家族介護者)に対する支援がなぜ必要なのか。
介護と仕事の両立が困難であるために介護離職につながるケースや、晩婚や出産年齢が上がることによって子育てと介護を同時に抱える、あるいは両親同時介護など、複数の介護を同時に担うダブルケアの問題、子どもが祖父母や病気の親、障がいを持つ兄弟の世話を担っているヤングケアラーの問題は深刻です。
介護される人には、老人福祉法や介護保険法などの法律で高齢者の福祉・権利が守られていますが、ケアラーの権利を守るものは何もありません。介護者の人権と生活を守る法整備も必要です。
介護保険制度が後退すれば、ケアラーの負担が増すのは当然です。しかし、自分の親なら家族が看てあたりまえという考えがいまだに根強い日本社会では、ケアラー自身の生活や人生の質の向上のための支援という視点が二の次にされているのではないでしょうか。
私はこの問題を議会でも取り上げ、ケアラーの精神的負担や介護離職により親の年金頼みの生活が親亡き後は収入が途絶え、再就職ができなければ生活保護となるケース、また、子どもの未来を奪ってしまうようなヤングケアラーのケースなど、福祉・教育・就労など分野横断的に取り組まなければ解決できない問題であり、社会的損失を考えると決して放っておけない問題だと指摘しました。
区もこれまでの縦割り行政から横串を指すような取り組みを強化し始め、訪問型のコーディネーターを重層的に配置し、関係所管の連携や地域資源のネットワーク化によってケアラー支援を始めています。その取組みを後押しし「ひとりにしない子育て・介護」を実現していきたいと思います