東京外環道シールドマシンがいよいよ杉並区へ

私は今年3回目の東京外環道大泉ジャンクション視察。12/18は区議会道路交通対策特別委員会として今年2回目で、前回は北行き本線でしたので、今日は南行き本線内をシールドマシンの後続台車のNO.10のところまで行きました。シールドマシンの後ろには、様々な構築作業をする台車が10台連なっていました。途中まではバスで移動しますが、シールドマシンの近くまで行くためには工事がまだ完了していない区間を徒歩で移動。約1.5㎞の道のりでは工事の様子を目の当たりにして、こうしてトンネルはつくられていくんだとよくわかりました。トンネル内の様子をここで共有できないことは残念ですが・・・

●渋滞が緩和されて便利になるんじゃないの?

この東京外環道の工事は関越自動車道から東名高速道路までの約16㎞を地下40m以深に約16mのトンネル通す計画です。東名側からと大泉側からとそれぞれ掘り進め井の頭通り辺りでドッキング。便利になると思う人も多いでしょう。でも、犠牲を受ける住民もいることに思いをはせることも重要です。これは、「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法(大深度法)」によって、地権者の承諾なしに事業を進めることができている工事です。つまり、40m以深だから、地上には影響を及ぼすことはないとされ、人が住む真下をトンネルが通るという点で多くの問題をはらんでいます。2020年10月に発生した調布市つつじヶ丘での陥没事故は、平穏に生活していたコミュニティ壊しをもたらし、今も地盤改良工事が続いており、東名側からの掘進は止まったまま。それ以外にも空洞、酸欠空気の発生、騒音、低周波音被害など、地上には影響ないといっていた話とは大違い。大深度法は崩壊しており、住民の財産権、生存権を侵害する工事であり、本来なら工事は止められて然るべき!住民の不安は当然のこととして、生活者ネットワークは当初から住民の皆様とこの問題に取り組んでいます。

●いよいよ杉並区にもシールドマシンが到達します!

今現在、北行きと南行きの2本のトンネルが大泉から善福寺4・3・2に向かって掘り進んでおり、北行きが丁度青梅街道をわたっているところ。年内には杉並区に到達するとのこと。年明けにはシールドマシンが善福寺4・3丁目に入り込んできます。また、南行きも1か月後くらいにやってきます。既に掘り進んできた練馬区では振動や低周波音で体調を崩し、避難生活を強いられている住民がいます。これは杉並区でも起こりうる問題であり、真っ先に対象となる善福寺4・3の住民には工事のこと、もし何かあった場合の対処の仕方などをよくよく周知して理解しておいてもらう必要があります。にもかかわらず、地元での住民説明会が薄かったため、桃四小や善福寺北児童館などでの開催を求めましたが、会場の調整が難しい状況です。年明け1月21日(水)18:00~20:00@勤労福祉会館ホールでオープンハウス及び意見交換の場が開催されるため、当該地域の住民にも声を掛け合って沢山の方々が参加できるようフォローしていきたいと思います。