子どものあそぶ環境について思うこと
4月に立ち寄った井草地域区民センター脇にあるあけぼの公園。木登りをしていた子どもに目を移した際に目に飛び込んできたものがあります。公園と隣地との境界にあるフェンスの上に張られた有刺鉄線。隣地と接しているフェンスにはご丁寧に全て張り巡らされていました。いったい何のための有刺鉄線なのか、子どもが安全に遊ぶためには不必要なもの。すぐさま、公園課に問い合わせると、ずっと以前はそのような対応がされてきたということでした。公園課も危険と判断し撤去をするとのことでしたので、先日、現地確認をしてきました。他にも何か所かそのような公園が残っているようで、順次対応をすすめていることも確認しました。
一方で、最近は大人が何でも先回りをして、子どもの安全を守りすぎではないかと感じることもしばしば。今回の有刺鉄線のような大けがやいのちに関わる危険は当然回避すべき問題ですが、今の子どもたちは守られすぎて、こういうことをやったら痛い思いをするとか、失敗するとかといった経験が乏しく、危機管理意識も
育ちにくい環境になってやしないか。公園の看板には「してはいけません」がたくさん並んでいます。きっと周りからの苦情などから禁止事項が増えてきたという事情もあるかもしれませんが、そのことで子どもの貴重な体験が奪われているとしたら残念なことです。だから、意識的に子どもたちに様々な体験を提供するプレーパークのような取組みが貴重なのかもしれません。火を炊いたり、穴を掘って池をつくって泥んこになったり、木にロープをかけてターザン(古い?)になってみたり、大人も一緒に子どもと遊びながら、やってよいこと、いけないこと、他人への配慮を学び合うことがとても重要ではないでしょうか。子どもの生きる力、考える力、責任感などなど、あそびを通して大人になるための大事な力を育む環境になっているかという視点で改めて公園のチェックをしていきたいと思います。