電力自由化に向けて ~原発由来の電気不買運動を展開しよう!~
今年の4月から電力小売り自由化が全面的にスタートすることを受け、東京・生活者ネットワークで「電力自由化学習会」がありました。講師は選挙の時にも応援に駆け付けてくださった脱原発連盟緑茶会の竹村英明さんと生活クラブ時代にお世話になった㈱生活クラブエナジー代表取締役の半沢彰浩さん。
電力自由化とは、誰でも電気を作り出し、販売し、選べることだと。これまで東京の場合、東京電力からしか電気を買えませんでしたが、電力会社や電気の種類を選べるようになります。脱原発を訴えても、原発由来の電気を使っていては説得力に欠けるわけで、なかなか太陽光パネルを設置できる住宅環境にない我が家では、せめて省エネに取り組むことや再生可能エネルギーを普及している活動に協力することで後ろめたさを薄めてきました。でも、これからは再エネの電気を選んで買えることに期待が膨らみます。
電力システム改革は世界ではだいぶ以前から始まっていて、いかに日本が遅れていたかということがわかりました。ノルウェーでは1991年には電力市場自由化が、イギリスは1999年、EUも2007年には小売全面自由化がなされています。日本は2015年に広域系統運営(全国規模で電力の需給を調整し、地域間の電力の融通をすること)が、今年から小売全面自由化、そして発送電法的分離を2020年をめどに進めて行くという改革です。ただし、東京電力はすでに法的分離を進めているということでした。
日本の電力需要と発電設備の容量のお話では、2001年7月24日の1億8269万kwをピークに東日本大震災のあった2011年以降は1億6千万kwを超えたことがないのに対して、発電能力は2億6701万kwで、約1億kwは余分だということ。そのうちの原子力発電は4165万kwですから、そっくり原発がなくてもおつりがくる計算です。それもそのはず、3.11以降国内の全原発が停止していても、何も不都合は起こりませんでした。にもかかわらず、福島の原発事故が何も解決していないのに、まるで何事もなかったかのように原発輸出や大飯原発をはじめ次々と再稼働をすすめる政府の政策はどう考えてもおかしいです。ですから、この自由化を契機に原発由来の電気の不買運動を展開していきたい!
電力自由化のしくみについて知り賢く選択できるように、学習の場を大勢の区民の方とつくっていきたいと思います。