委員会視察で外環本線工事の状況を確認
外環道は首都圏の道路交通の骨格として、1963年に3環状9放射のネットワークが計画されたうちの一つです。私が3歳の時の計画だったことを知りびっくりしました。高架高速道路としての外環本線(国道)の真下に外環の2(都道)が一体的に建設される都市計画道路として1966年に計画決定されました。しかし、沿線住民からの強い反対で、事業は40年以上も凍結されてきました。その後2007年に地上部に影響を与えない大深度地下による建設に変更がされたことで外環道の建設の話が再び動き出しました。
現在、外環道は関越道と連絡する大泉JCTから三郷南ICまでの約34㎞が開通していますが、2020年オリンピックまでの開通をめざして大泉JCTから東名JCTまでの約16㎞区間の工事が急ピッチで始まっています。青梅街道ICから善福寺地区を突っ切る形で杉並区も通過することから道路交通特別委員会では毎回のように進捗状況が報告がされます。
12月15日に委員会視察として東名JCTの工事現場を見てきました。東名側から約9㎞と大泉側から約7㎞の地点でドッキング。もぐらのように掘り進めるシールドマシーンを地中のスタート地点に設置するために、まず縦穴を掘る工事がなされていました。直径約16mの穴を2本掘り、掘った大量の土を外に運び出す。掘りながら壁面を分割されたブロック(セグメント)を組み上げて構築していくという工程を少しはイメージができました。高度な技術なのだろうなと思うと同時に、大深度地下工事の中でもこれまでにない大がかりなものということで、事故がなく無事に工事が進むよう祈る気持ちになりました。
一方、道路沿線住民にとっては、いくら地上への影響を極力少なくするために地下41m以深に建設する、と言われても自分の家の下を道路が通っていると思うと不安だし気持ちの良いものではないでしょう。工事前の家屋調査が杉並区でもそろそろ始まると聞いています。また、地下水への影響などを懸念する声もあります。住民の意向をくみながら丁寧な説明と共に、万が一でも事故が起きた場合の責任の所在を明確にしておくことを国に求めて行く必要があります。