暮らしのセーフティネットとしての住宅政策について 一般質問より①

     区議会議場での初めての一般質問 6/1

初めて区議会の一般質問に取組みました。私は、これまでの活動の中で多様な住まい方のありかたや空き家の活用について検討・実践してきたことからテーマを「すまい」とし、「住宅政策と空き家の活用」について質問することにしました。

 住まいの確保はどんな状況にあってもすべての人に保障されるべき問題です。特に社会的に弱い立場の人々に対する住まいの確保について、また、空き家の利活用についても住宅問題と関連づけて質問しました。

 少子高齢化、家族形態の変化、価値観の多様化、経済格差の広がり、地域コミュニティの希薄化、社会保障制度への不安などに対応する住宅政策が問われている今、住宅問題を単に箱としてとらえるだけでなく、“こう住みたい”を実現できる質の問題にまで踏み込んだ議論が必要だと感じています。豊かさを追求した住まい方はハードの良し悪しではないのだという事例にもたくさん出会いました。

 そのような経験を通して感じてきたことは、ひとつには、世代間におけるニーズの違いで、子育て時代には広さがほしいけど経済的にその確保がままならないのに対し、高齢世帯は広い住宅に一人暮らし・二人暮らしといった不経済・不効率が生じていること。

 二つ目は、貧困が社会問題となる中、住宅ストック数は足りているにもかかわらず、住むところのない住宅困窮者が増えていること。三つ目に、日本の住宅市場における中古物件の割合が欧米に比べて低いということで、メンテナンスやリフォームを繰り返しながら100年以上も同じ家を使い続ける欧米に対し、スクラップ&ビルドを繰り返してきたのがこれまでの日本の住宅政策です。まだ使える家屋をリフォームやリノベーションで再生させ、空き家にしない政策誘導が必要です。