子どもの学習支援NPOの活動 ~支援現場から見える子どもの貧困・孤立~②

「草の根市民基金ぐらん」の交流会で司会をつとめた。隣はぐらん運営委員長の土谷雅美さん8/5

3Keysでは2014年から虐待・孤立下の子どもたちの発見・支援を子どもの権利の視点から行っています。虐待の数は10万人を超えているにもかかわらず、施設のキャパは1万人分しか増えていないため、虐待が発見され、やっと助かると思ったのも束の間、また家庭に戻されてしまう現状に触れ、独自の相談窓口としてオンライン相談のプラットフォームを開設しています。相談で多いのは自殺や妊娠、精神的な病気など42.2%、いじめや不登校、親や家族で24.1%、学習支援、就労支援などが12%、暴力・性被害・薬物などが9%、そして、居場所・食事、金銭トラブル・ネットトラブルなどと続きます。今、こちらの事業が増えてきているとのこと。この事業を通して子どものニーズが見えてきて、相談が多い内容や時間帯、利用手段などがわかってきたとのこと。ただ、ニーズに応えるための予算・財源が不足しています。

いずれの事業も虐待の手前の予防支援が重要であり、子どもへの支援はもとより親の支援、虐待の早期発見・対応が必要です。「虐待・孤立」と「貧困」とは違い、経済的にゆとりがあっても子どもへの虐待があったり親子関係が崩れている場合もあれば、貧困だけど社会保障制度や知人・家族に頼って子どもへ必要なものを提供できている場合もあります。

貧困には「経済的貧困」「つながりの貧困」「精神的貧困」「社会的貧困」があり、「貧困」が2つ以上重なると「虐待」になりやすいということです。どんな親のもとに生まれた子どもも等しく学習の機会が保障され、貧困の連鎖を断ち切ることが必要です。子どもや親への直接支援と共に、森山さんたちのような支援団体への支援に国や都の予算がもっと振り向けられる必要を強く感じました。

今、区でも児童相談所の開設に向けた議論がされています。これまで児童相談所は都の事業でしたが、児童福祉法改正により区でも開設ができるようになりました。より地域に近いところで対応ができるようになるのは望ましいことです。子どもを取り巻く問題はより深刻さを増しています。子育て家庭を地域で見守り、未来の宝である子どもをともに育てる気運を醸成する取組を私たちも考えていかなければならないと思います。