原発事故5年半後の福島を訪ねて①

2016年9月6日 16時50分 | カテゴリー: 活動報告

遊雲の里の前で 菅野正寿さんを囲んで

  遊雲の里の前で菅野正寿さんを囲んで

8月25日~27日にかけて東京・生活者ネットワークが主催した「福島県・ゆうきの里東和」および「岩手県山田町」のスタディツアーに参加した。

➣ゆうきの里東和

遊雲の里ファームの菅野正寿さんのお話は今年6月に東京で開催された講演会で聞いていたが、今回の現地訪問で認識がより深まった。中山間地の田んぼの美しい風景だけに原発事故による放射能汚染が本当に悔しい。訪れた二本松市は阿武隈山系のおかけで放射能被害が少なくて済んだとは言え、生産者と消費者の対立構図をマスコミによってつくられ、風評被害に苦しんできた現実がある。しかし、もともと2005年に農家と商店でNPOを設立し、直売・加工・体験交流・食堂の機能を有した道の駅ふくしま東和を運営、地域資源循環センターの設立や27名の雇用も生んできた経緯があり、そのことが震災後の地場農業の再生に力を発揮しているのだと理解した。空き家の斡旋もNPOが行い、月1万円の家賃で東京の暮らし方、働き方に疑問を持つ若者が移住し、この10年で新規就農者は30名以上で震災後も7名が定住したという背景には、家があって農地があって、堆肥があって、農機具も貸してもらえるなど、新規就農者を支援するしくみが整っているからと言える。

震災後2年間コメを作らなかった間に田んぼは一面のセイタカアワダチソウと化してしまった。農家はコメや野菜だけを作っているわけではなく、美しい田園も豊かな里山も守っている、「環境の生産者」であるという菅野さんの言葉が印象的。土を汚すということがどれほど罪深いことなのか東電や国はきちんと認識すべきだ。そして、地域コミュニティや家族さえ分断されてしまった事実に東京電力福島第一原発の電気を使っていた東京の人々はもっと目を向けるべきだと改めて感じた。