市民主体のまちづくり型福祉が動き出している!②

地域協議会主催の新年交流会で 1/16

 2日目の分科会では、「コミュニティソーシャルワークによる支えあいのしくみづくり」に参加。大阪府豊中市の社協、飯能市のなぐり広場、香川県琴平町社協の活動報告がありました。豊中市の取り組みは朝日新聞の社説などメディアにも取り上げられ、私も注目していました。

 コミュニティソーシャルワークとは ①住民主体のまちづくりのしかけ ②地域をアセスメントし、地域課題を把握すること ③点と点の支援から面的支援への3つのポイントが語られ、CSWはひとりで請け負うことなく住民と共に地域づくりをするのが役割。豊中市では8000人が住民活動として参加していると社協の勝部麗子さんは言います。福祉事務所では制度でしか救えないため、制度からこぼれてしまう人も支えることが出来る仕組みが必要とも。行政や施設、住民がネットワーク組織をつくって一緒に問題解決する仕組みが出来上がれば、おのずと地域の解決力や発見力が高まるということです。地域の課題を住民自身が見えていないとやらされ感をもつことになってしまう。だからボランティアとは地域の課題を共有することが大事。個人情報の問題はどうしているのかという質問に対しては、何もしないことを良しとするために個人情報を持ち出されることがある。なるほど!でも、実は地域の人たちはみんな知っていること。だから、住民から情報が上がってくることが重要で、地域コミュニティの信頼関係がそのことを促進するのだと思いました。

 残念ながら杉並では現在CSWは存在していません。杉並区の社協からも参加していたので、意見交換してみたいと思いました。

 【追記】

フォーラムの基調講演の中で紹介された厚労省の「新たな福祉サービスのシステム等のあり方検討プロジェクトチーム」が2015年9月17日付でまとめた”誰もが支え合う地域の構築に向けた福祉サービスの実現~新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン~“という資料に目が留まりました。

全世代・全対象型地域包括支援を前提とするためには分野横断的かつ包括的な相談支援が必要と言っています。これまで私たちが主張してきた「市民主体のまちづくり型福祉」の考え方と重なります。このことを実現していくのは自治体の役割です。国や都などの情報にもアンテナを立てながら、引き続き誰も社会から排除されない地域づくりに取り組んでいきます。