地域力でつくる 安心・共生・自治のまち

私は27年前に参加した生協の共同購入活動がきっかけとなり、消費を通した社会運動や、人をつなげ地域福祉の実体づくりを支援する活動の場に身を置いてきました。高齢者、子ども、外国の人、障がいのある人…どんな人も排除されることのない、“いろいろな人がいて当たり前”の社会をつくりたいと考えるからです。そのためには、社会的に弱い立場の人びとに合わせたしくみが必要です。

しかし、世界に例のない速さですすむ超高齢化に社会のしくみづくりが追いついていません。杉並区では25年後に今の人口54万人が46万人へと減少し、65歳以上の高齢者は約40%を占めると推計されています。社会保障制度には限界がくることはあきらかで、地域でのつながりが希薄なままでは、認知症の増加や孤立など高齢者をとりまく暮らしの不安はさらに増していきます。住み慣れた地域で暮らし続けるためのシステム構築が急務です。
介護と仕事や子育ての両立、貧困の連鎖、若者の雇用、空き家の増加など課題は山積していますが、そこに暮らす人びとの知恵と工夫を引き出し、公的しくみを補うことで、活気ある豊かな杉並にしていきたい!