【奥田雅子は実現します⑤】住まいの巻~その1~

私は議会活動を始める4年前まで、空き家の利活用についての中間支援の活動にかかわってきました。議員になって最初の一般質問に取り上げたのも住まいの問題です。それ以降、住まいに関して特に2つのテーマについて取り組んできました。

西荻駅で遊説 樋口蓉子元区議(左)、小松久子前都議(右)とともに 4/6

ひとつは、高齢者や障がい者、ひとり親家庭などを理由に賃貸住宅の入居を断られることが多い、住宅確保要配慮者と言われる人たちの住まいの確保の問題。もうひとつは、空き家を地域の居場所として有効活用すること、この2点です。

私は、住まいの確保は人権問題であると考えています。しかし公営住宅を新たに建設することは、土地もない杉並区においては厳しく、それよりも、今増えている空き家を活用することが現実的であると思います。

空き家を放置すれば環境問題となりますが、手入れして使えば地域の資源として活かすことができます。空き家の有効活用によって公的な住まいを確保する。このことを区はもっと積極的にすすめていくべきだと考えます。

杉並区では、住宅確保要配慮者が賃貸住宅にスムーズに入居できるように、また空き家の利活用をすすめることを目的としたしくみが2016年につくられました。これが杉並区居住支援協議会です。

不動産業者や不動産鑑定士、社会福祉協議会やNPO、学識経験者、区の住宅部門や福祉部門が一つのテーブルについて議論する場が設けられたことは成果だと思います。

住宅の確保が困難な人への杉並区の行政サービスには、アパートあっせん事業や経済的支援の制度、一人暮らしの高齢者の見守りサービス、亡くなった場合の葬儀や残された家財の撤去などがあり、これらは貸し渋る大家さんの不安を払拭して、賃貸住宅への入居を促進する狙いがあります。しかし、まだまだ、入居する側にも大家さん側にも周知が十分ではありません。(つづく)