不安が拭えない東京外環道工事②

2018年12月16日 07時56分 | カテゴリー: 活動報告

12月14日に世田谷区喜多見で行われた「東京外環道本線トンネル東名北工事に関する説明会」に行ってきました。世田谷区民に向けた説明会のようでしたが、調布市や杉並区などの関係する区市からも参加があり、会場は席が足りないほどの人々でいっぱいでした。一連の工事概要の説明に加え、今年5月中旬に起こった野川の気泡問題についても説明がありました。しかし、いずれも問題ではないというもの。なぜ安全だと言えるのかの根拠を示してほしいという住民の切実な思いに到底寄り添っているとは思えない国の姿勢には怒りを通り越して呆れるばかりです。

大深度(地下40m)を掘り進むシールドマシーン

住宅の真下に巨大トンネルを2本通す工事では、福岡の陥没事故や横浜北線付近で起きた地盤沈下などから、同様の問題が起こるのではないかとの不安が拭えない状況です。さらに酸欠空気問題という想定外の事故が起こった訳ですから住民の不安や怒りはマックスに達しています。

通常の空気の酸素濃度は21%。即死レベルと言われる6%以下の酸素濃度の空気が地上に1ヶ月以上も出ていたことを近隣住民は知らされていませんでした。ボーリング跡の人工的な孔から伝わって地上に出てきたということでしたが、そんな場所は沢山あります。1960年代ごろまで掘抜き井戸といって、砂礫層まで鉄パイプを打ち込んで簡易井戸を利用していたという話も参加住民から指摘があり、国が把握していないことが次々に出てくる状況。あらゆるリスクを想定して、そのリスク回避の対策がされた上での工事であるべきですが、事が起きてから対応するような場当たり的な姿勢が住民の不安に拍車をかけています。掘抜き井戸は家の中にも引いていたり、古井戸を塞いで、その上に家を建てているような場所は沢山あるようです。そう行った場所や地下室に酸欠空気が知らず知らずのうちに溜まっていたらと考えると恐ろしくなります。そういう心配はないという言葉は一切聞けませんでした。

大深度法は40m以深は誰も使うことはないだろうし、地上にも影響が及ばないことを前提に無断で掘ることができ、保障もしなくてよいとしています。本来、地球の中心までその人のモノなのに。しかし、地上に影響がないはずが、この漏気問題によってそうではなかったことが露呈してしまった訳です。このことで住民の財産地価は下がり、売却すらしにくくなり、さらには生命の危険まで晒されるという住民側のリスクがあまりに大きすぎるこの外環工事をこのまま進めることは本当に問題です。

いずれ杉並区の一部地域の地下を通過する計画ですから人ごとではありません。世田谷での出来事がどう対応されるのかを注視していくことは重要です。関係する7区市(世田谷区、杉並区、練馬区、狛江市、調布市、三鷹市、武蔵野市)で説明会を開くべきという要求にも明確な回答は得られていません。気泡問題も緊急時の避難計画など、何も明らかになっていない中、引き続き、丁寧な説明と不安解消を国に求めていかなければなりません。