外来生物リスクと私たちの生活

2018年2月19日 09時56分 | カテゴリー: 活動報告

和田掘池のかいぼりでは巨大な外来魚のソウギョを駆除しました

区議会が開催中ですが、環境活動推進センターの講演会「外来生物リスクと私たちの生活」に参加しました。ヒアリで度々メディアに登場した国立環境研究所の五箇公一さんのお話。興味深いお話が満載でした。

私たちの生活が生物多様性の恩恵の上に成り立っているということを忘れてしまった現代、環境問題や感染症や病原体の問題などがこの地球上で人間が生存していくことを危うくしています。私は生物多様性の重要性を区議会でも訴えていますが、今日のお話を聞いてまだまだ学ぶことがたくさんあると感じました。

外来生物とは、人の手によって本来の生息地から別の地域へ移送された生物のことです。ブラックバスは食用目的で芦ノ湖に放たれたとか。しかし、食べる人は少なく、逆にブラックバスが在来の魚を食い尽くしてしまいました。ハブの天敵として導入されたフィリマングースもハブには役立た

ず、失敗。アニメでかわいいと大人気になったアライグマも大量にペットとして米国から輸入され

かいぼりでは外来魚と在来魚を分けて、外来魚は処分します

たが、実は獰猛。飼いきれずに捨てられ野生化。今や日本全国に広がってしまい、都会の真ん中にも出没する始末。農業被害も年数億円に。他にもヘビやトカゲ、昆虫などなど。一方、輸入品と一緒に意図せずにコンテナに紛れ込んでくるアルゼンチンアリやヒアリ、セアカゴケグモなどもひとたび日本に上陸してしまうと退治するのに大変。でも五箇先生は繁殖力の強いアルゼンチンアリの行動パターンを研究して根絶。その防除マニュアルをつくり自治体の対策費の予算化に活用できたとか。また、感染症や病原体などの目に見えない外来種の脅威の指摘もありましたが、病原体は生態系を安定させるために存在しているという話に妙に納得。

森林破壊、地球温暖化、開発、有害物質、廃棄物汚染、外来種侵入、乱獲、公害…すべての原因は人間です。毎年、地球上では北海道と九州を足した面積の熱帯雨林がなくなり、1975~2000年には年3万~4万種が絶滅しているとも。遺伝子・種・生態系・景観のそれぞれの多様性が絶妙なバランスで循環してこそ私たちの生活は支えられるのだと肝に銘じなければなりません。公害の一番の原因は私たちの生活廃水だということで、合成シャンプーや合成洗剤などの化学物質は避ける必要が

かいぼりは水質改善や外来生物駆除を目的にを実施します 2017.11.2

あります。人体にも環境にも良いことはないからです。

日本人はもともと里山を愛し、自然環境に対応して生きてきたはずなのに、自然・食料・経済ともに自立性を失ってしまったと。ライフスタイルをどう変えられるか、改めてひとり一人が考えなくてはいけません。“多様性の保全はエコではなく本当はエゴなのだ“という五箇さんの言葉。人類の生命を守るためには必要なエゴもあるのだと思いました。