食べることは生きること その②

  生活クラブの共同購入で届いた関東近県産の野菜

どんな食材を選び、その食べ方の問題についても私はこだわりたいと思っています。私は、生活クラブの共同購入活動のおかけで、持続可能な生産・流通・消費・廃棄のサイクルをいつも気にするクセがつきました。現在の私たちの一般的な消費行動は必ずしも生産や流通のことまでわかっているわけではありません。1円でも安く購入できさえすればそれでよいと思っている感があります。しかし、目の前の商品がどのような生産過程を経てきたのかということをちょっと想像してみると、どうしてこんな価格でできるのか不思議にさえなります。家畜にせよ野菜にせよ生産には時間と空間が必要で、そこには当然コストが発生していますが、そのコストが適正に商品価格に反映されているのか疑問に思うことも度々あります。

 遠く海外から輸入してくる食品が国産よりも安いというのも不思議です。海外の安い労働力の上に私たちの安価な商品が成り立っていることも忘れてはならないと思います。

 ですから、私はまずは国産のものにこだわり、輸入品についてはフェアトレードであるかどうかをできるだけ確認したいと思っています。国産にこだわる理由は安心・安全を確認しやすいこと、国内の生産を守り育てることになること、自国の食糧は自国で生産することが何よりの食品安全保障につながると考えるからです。

 日本の食糧自給率(カロリーベース)は39%(H25年度)で、先進国の中では最低の水準です。自然災害が地球規模で起こっている現在、食糧の多くを輸入に頼っているのはとても危うい状況だと言わざるを得ません。国の政策にも問題がありますが、私たちの消費行動も変えていかなくてはならないのではないでしょうか。子どもや孫の代までも持続可能な食糧確保をと考えるならば、なるべく身近な所で生産されたものを選択するということはとても重要なことなのです。